SideM 6th LIVE TOUR 神戸公演 Altessimo感想 -自家製怪文の解読と補足-
和海と申します。
2021年11月6日,7日にTHE IDOL M@STER SideM 6th LIVE TOUR ~NEXT DESTIN@TION!~ Side KOBE~公演が、翌一週間にアーカイブが公開されました。(諸事情でアーカイブ公開日のラスト2日間だけになってしまいましたが)私も無事視聴することができました。
正直どれもっっっっっっても良かったし思いの丈はいくら叫んでも叫びたりないくらいです。ですが、本記事では私の担当しているAltessimoの楽曲についての感想をピックアップしてまとめたいと思います。
というのも、私は視聴の際、基本的にはライブの感想や呻きはその場で口に出しながら見ていたのですが、担当のときには泣いて目は画面を見たまま手元で考えた内容のキーワードをTwitterの下書きに打ち込んでいました。結果としてほぼ誤字脱字で構成された文章にも満たない文字列(以下、怪文とします)が生成されました。面白半分で一緒に視聴していた同僚Pさん方に公開したところ、たくさん笑っていただいただけでなく、一部分の解説について 文字に対して意味を込めすぎてわからんとのコメントをいただきました。
そのため、今回は記憶の整理もかねて自身の生成した怪文の解読と補足を行っていきます。限界都築Pの妄言だと思ってお読みいただければ幸いです。
DAY1
初めにDAY1の感想をリアルタイムのツイートにすると以下のようになります。
たとえきずついても めがまっくぐ
— 和海 (@rohdea68) 2021年11月13日
0pus がかなしみの曲じゃなくなった
歌うよopus fradで初めて、一瞬だけ微笑む都築圭
水中
世界を津久野るとか
都築の低音
店舗 都築 会いに れいそん
あわと消えないMermaid しゃぼんだま われる
らすさび 産後 世界に色
……??
我ながらあまりにひどい。圧縮しすぎて日本語として成り立ってすらいない。(このレベルのツイートが続きます)
以下で解読と補足を進めますがツイート内の文言に対応しそうな箇所には下線を付しておりますのでよろしければ比較してみてください。
Never end 「Opus」
太陽と月のように 重なり合えなくても
追いかけ合う誰かに会いたくて
“たとえ傷ついても それを歌にしよう”
約束した君と描こう 「Op. Today」
Never end Opus(以下、Opusとします)は、別れのかなしみやアイデンティティを見失いそうな不安のなかでも握りしめ続けてきた音楽をつたってAltessimoの二人が互いに出会うまでの曲だと思います。そのためかこの曲は苦しかった過去を歌う曲として捉えられて終わってしまうことも多い印象があります。ですが今回の公演では「“たとえ傷ついても 」の部分でまっすぐに前を見据えた都築さんが映されたことで私にはOpusが約束を果たすための歌にきこえました。
歌詞を見るとこの「たとえ傷ついてもそれを歌にしよう」という1フレーズは ” ” で囲まれており、このことからこのフレーズは約束した「君」と交わした言葉、もしくは「君に」向けた歌い手の決意なのではないか、と思います。これまでの振付上の演出ではAltessimoの二人が出会うのは曲全体が終わる最後のアウトロ部分でしたが、本来Opusという曲のなかでは二人はこのとき出会っています。「本当はずっと」会いたかった「誰か」に出会うまでと出会ってからの境界がちょうどこの部分なので、ここでまっすぐ前を見る目が見られてぐっときました。
新しい楽譜-ゆめ-を歌うよ 「Op.Glad」
また、「歌うよ」の後の一拍で、この曲で初めて一瞬だけ微笑む都築さんが見られて本当に良かったです。
mermaid fermata
水中をときにゆったりと、ときに大きく加速しながら進むような背景がとても美しかったですね。どのユニットにも共通していえることではありますが、今回の会場は階段越しにも背景映像がかなりはっきりと広範囲で見えるステージだったこともあり、楽曲の世界の中にアイドルたちがいるような光景が印象的でした。
都築さんの低音がとても…… 響いていましたね……
強く…響く…テンポに…愛に…
同化して 溶けて 羽を付けて飛べ!
寄り添ってOp.
歌割に合わせて「テンポに」で都築さんが、「愛に」で麗さんが抜かれて嬉しくなりました。この部分に関しては、作詞や歌割をきめる際に二人の履歴書の座右の銘が意識されたのではないかな、と勝手に考えています。都築さんの座右の銘は「”poco a poco” 何事も、ゆっくりと」、麗さんの座右の銘は「信頼…だ。わたしには必要だから。」です。特に麗さんは、同じく履歴書の未来に向けたコメントでの「心が折れそうなときはだれにでもある。そんな時に寄り添えるような曲を奏でられるようになりたい」という言葉が、そのままmermaid fermataでかたちになったようにも思えます。
セカイが、優しさ惜しむ瞬間も 誰もが泡と消えないmermaid
「泡と消えない」の「な」のところでマイクに当たって割れたスモーク入りのシャボン玉さんに最優秀助演シャボン玉優賞を授与します。
ラスサビの「セカイよ 君との嵐聞いていて」から、それまで水泡だけだったり色味のわからなかった背景で珊瑚に色彩が付いた演出がとても素敵だと感じました。私はmermaid fermataを、Altessimoがかなしみを抱えた誰かに寄り添い掬い上げるような曲がと考えているのですが、その曲の演出が「泡しか見えないところから周囲の景色が見えはじめ、景色に色がついていく」であったことは、太陽ほどの強さはなくとも確実に光に向かっている情景を示しているとも考えられるのではないでしょうか。
PRIDE STAR
まず、この曲をPRIDEFULL BLUEを身にまとい披露していただけたことに心から感謝します。神戸公演の直前に手元に届いたPRODUCER MEETING のBOX帯にも「ずっとこの時待ってたぜ!」というフレーズがあったりと、私たちユーザーだけでなく運営の方も悔しかったり苦しかった時間を経てこの公演を迎えたのだろうなという思いがありました。冒頭の提供読みなど随所で考えるタイミングがありましたが、私個人としては1日目にPRIDEFULL BLUEを着たアイドルたちの影が見えたときにまず感情が決壊しました。同じ気持ちになった方も多いのではないかと思います。正直なところ泣きすぎて1日目は楽曲の記録も記憶もありません。
また、都築さんが公演前の差し入れに対するコメントを「今日も最高の後を奏でるから楽しみにしててね」と締めていたのに対し、公演後のコメントが「歌と笑顔が紡ぐハーモニー、とても心地いいね」だったのが個人的に素敵だなと思いました。この「笑顔」は恐らく都築さんないしAltessimoのみのものではないと思われますので、公演前には発信することの意気込みを口にしていた彼がお客さんを前にしたライブ後には双方向のものに良さを見出しているのだなと解釈しました。
DAY2
1曲目のNEXT ST@GEからAltessimo の二人がとてもとても楽しそうに生命力にあふれるようなパフォーマンスをしている姿が見られて本当に嬉しかったです。今回はAltessimo MC 永野さん座長だったこともあって気負いすぎていたりしないかなと少しでも心配してしまっていた自分が恥ずかしくなるくらい二人は力強く輝いていました。
The 1st Movement ~未来のための二重奏~
視聴時のツイートは以下。
ともに最高のひと時にしましょう!
— 和海 (@rohdea68) 2021年11月14日
僕の音が聞こえるかい はやさ ほほえみ
生命力 ちからづそや
メロディ「こそが」
よろこびのうた とーんず
「みんなの元に至高の音楽を届けるよ」
らすさびあめえがほれいさん
ステージからあるてっしものみるけしき
最後 麗さんの手の力強さ
難しくとらえないで あるがままでいいんだ
生まれるメロディこそが 僕らの証だから
メロディ「こそが」の部分での都築さんの歌声がひときわ強く胸に響いたように思えたのが非常に印象的でした。都築にとってのテンポって音楽だけに限らないもので、彼自身が成長していくにつれて「身を任せるもの」というよりも「自らの歩調で刻むもの」というニュアンスが強まっていったのではないかなと思っています。そのようなテンポに対してメロディは、比較的初期から表現の手段であることが示されており、都築にとってその手で生み出すものであり続けているのではないかな、と(これに関してはSanctuary Worldの「表せるかな? 今日の目映さを」というフレーズが印象的ではないでしょうか)思っています。メロディこそが彼らの証なんだよな~~~~!!と改めて噛みしめました。
音楽の三要素として一般に「リズム」「メロディ」「ハーモニー」が挙げられます。神戸公演両日を振り返ってみると、DAY1の講演後コメントではハーモニーについての言及が、DAY2一曲目のThe 1st Movementではメロディに関わる歌詞が、三曲目のTone’Destineyではリズムに関わる歌詞(後述)が含まれており、神戸公演全体を通して音楽そのものを表現されていたのだな、なんて思ったりもしました。
この歌が君に届くのならば
きっと変わるだろう“よろこびのうた”に
この曲のCメロ前の間奏で「みんなに至高の音を届けるよ」というセリフがあり、Cメロ後に麗さんの笑顔が抜かれ、ラストのサビではステージから見える会場全体を見渡すような景色が映像配信されました。この曲の最後にAltessimoの音楽を受け取る人々の姿が見えることで、彼らにとっての始まりのうたが ”よろこびのうた” に変わるときを目にすることができたのだと思います。
最後に指揮者が曲を締めくくるような力強い後ろ姿でこの曲は終わります。このときの、特に麗さんの姿が印象に残っていて、これまで以上に頼もしい背中に感じられました。どんな音楽にも終わりがあります。Altessimoとして音楽を奏でる喜びに浸り続けず、きっちりと締めくくることで次の未来に進むことができるのだと思います。
Attaca Scenery
視聴時のツイートは以下。
FOYL つよい
— 和海 (@rohdea68) 2021年11月14日
月の曲なの……?
音楽が降り注ぐ音楽
天に昇る音楽
日は昇らない 朝焼けを迎える前?
実写っぽい背景が多い
今回立台下段にも背景が出るからその世界の中にいる感じがする
背景の大きな満月が強く印象に残っています。正直、この曲については私の中で満月を背にする曲としての解釈ができておらず、曲が終わるまでずっと背景の演出のことで頭がいっぱいで考えがまとまりませんでした。一度しかない初披露の場であったのに、恥ずかしいです。(後になって一緒に観ていたPさんにこのことをお話ししたところ「ライブの背景はあとからライブ用につけられた演出だから気にしすぎなくて良いんだよ」と言われました。仰るとおりです……)
そう、感じられるだろう新しいMelodies
まるで柔く日が射すように
そう、天上と地上 本当は一つ
共鳴してる煌めくScenery
背景演出について、ラスサビ前くらいまでは二人の上方から降り注いでいた光の粒や音符が、ラスサビに入ったところから逆に上方に向かって昇っていくような動きをしていたのが示唆的だなと感じました(ただ、他Pさんでこの話をしている方をまだ見かけていないので実際にはないものを見ていた可能性があります)。Altessimoの初期からのテーマとして「相互理解」があります。Altessimoの音楽は、彼らが享受するだけのものでも彼らから生み出されるだけのものでもない、相互に共鳴し合うものなのでしょう。
また「scenery」とは主に自然の景色を現し、特に美しく印象的なものを指すことが多いそうです。
さあ悠久と今を織り交ぜたMusic
探そう 渡そう 響いてる世界
さあ、五線のみぎわに打ち寄せる雲を
並べ奏でるAttaca Scenery
mermaid fermataの感想箇所でもお書きしましたが、今回のステージではアイドルたちが立ち台の下段にも背景映像が映るため、彼らがその楽曲の世界のなかにいるような感覚がありました。そんな彼らの世界をつなぎ、広げ、共有する楽曲なのだなと今回のステージも観てぼんやり考えていました。
Tone's Destiney
視聴時のツイートは以下。
「声が」は都築圭なんだよな
— 和海 (@rohdea68) 2021年11月14日
しーめもまえみみをすますつヴき
— 和海 (@rohdea68) 2021年11月14日
むじゃしーーーーーー
火球
推進力
トランペットとかのオスところ
Cメロ前の間奏で耳をすまし微笑む都築圭に発狂しました。
風の中で 無邪気に踊る そんな僕らに… 声が
歓びは繋がりあえるんだね
なんて幸せなんだろう!
「声が」のパートを歌うのは都築さんなんですよね。Altessimoの二人の最初の対面は、レコーディング中の麗さんの歌声を都築さんがきいて「僕の歌を聞いてほしい!!君と奏でたい!」と声をかけ、歌声を聞かせたときになります。パフォーマンスはもちろん素晴らしかったのですが、出会いの時もかけがえのない相手の声を最初に聞いたのは都築だったのだよな、と恒常雑誌「通じ合う二人」を思い出していました。(それ以前に麗さんが都築さんのの姿を見かけることはありますが都築はそれに気づかず二人がやりとりをするには至りません)。
たった二つの音が紡ぐ無限を秘めるSymphony
風の中で無邪気に踊る そんな僕らは気付く
歓びは繋がりあえるんだね なんて幸せなんだろう!
もっと知りたいと思うから世界広がっていく
触れ合うすべてのMusic
もたらしてくれる出会いに…
Thanks for Tone’s Destiny!
「無邪気に踊る」の麗さんの内側からあふれ出すようなきらきらした笑顔があまりに良くてずっと目に焼き付いています。
Tone’s Destinyの演出といえば炎の演出がかなり話題になりましたし、演出でも驚きが言及されていました。私は初視聴がライブ開催当日からしばらくたった後で視聴前に聞き及んでいたこともあり、あまり驚きはありませんでした。DAY2全体を通してAltesimoの湧き上がるような生命力に似た力を感じていたこと、またこの演習がTone’s Destineyという歓びと羽ばたきの楽曲だったこともあり、彼らの推進力の表れがあの火柱と火球だったのろうなと思います。空中に火球が並んでいたところについては、トランペットとかの指で押すところ(ピストンバルブという名前らしいです)みたいだな、なんて思ったりもしていました。
PRIDE STAR
あの頃はまだ自信がなくて
がむしゃらにただ前だけ見てた
「がむしゃらにただ前だけ見てた」のところで少し長めに都築さん(土岐さん)が抜かれていて、偶然かもしれないと思いながらもとても胸が熱くなりました(タイミングとしては「ただ」の後でフレームチェンジしてもおかしくないと思うので……)。都築圭は大切な人たちのとの出会いや別れを経て今こうしてステージに立っていて、思い出も経験もすべて抱えてこれからも進んでいくんだと思います。(もし未読の方がいらっしゃれば「Gurdians of Sauctuary~古き森の盟約~」と「不可侵のWHITE-HACK HACKER LIVE」のイベントストーリーを是非お読みになってみてください。)
“前”にすら視線を向けられなかった時期もあるかもしれないけれど、それでも今の都築圭は前を向いて、過去への向き合い方さえも変えて自分の足で歩き続けていくんだよな、という思いでいっぱいになりました。(この部分に関しては「浅草絢爛歌謡祭」イベントストーリーと日常での一コマ「嫌いなものと、大切な人」を読んでください。お願いします)
ライブ後のコメントで「新しいステージで僕たちは更に成長できたかな。今日も素敵な音に溢れていたよ」と言われ、【高まる衝動】都築圭+ 信頼度MAX台詞を思い出して泣きました。
最後に
ここまで振り返って、なによりもこの神戸公演を無事催してくださったこと、Altessimoとしてこの二日間の講演でこれだけの楽曲とパフォーマンスをやりきってくださったことへの感謝が尽きません。
今回この公演に関わったすべてのスタッフさんやキャストさん、観客の皆さんへ謝辞をもってこの記事を締めさせていただきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。